埼玉県川口市の相談しやすい税理士、大内です。
今回は、路線価の設定されていない道路のみに接する宅地の評価について、考えてみたいと思います。
相続税や贈与税の申告の際の宅地の評価方法は、路線価方式と倍率方式があります。基本的に都市部では、路線価方式で計算することになっています。
路線価方式の場合、路線価が設定されていない道路のみに接している宅地の場合は、どのように評価すればよいのでしょうか。
この場合は、下記の2つの方法のどちらかで評価することになります。
①その路線価の設定のない道路が接している道路の路線価を使用して評価する方法(旗竿地評価といいます)
この方法では、路線価のない道路と評価対象地を合わせて1画地とみなし、不整形地補正を行って評価します。
②納税地を所轄する税務署長に「特定路線価設定申出書」を提出し、税務署長から個別に設定される特定路線価を路線価とみなして、評価する方法(この設定には、1ヶ月程度かかります)
いずれか有利な方法で、評価することができますが、特定路線価が設定された場合は、必ず特定路線価を使用して、評価しなければなりません。旗竿地評価を行ったほうが、評価が低くなることが少なくありませんので、特定路線価の設定を申し出る際には、事前に慎重な検討が必要となります。