ouchi 埼玉県川口市の相談しやすい税理士、大内です。
今回は、遺産分割の方法について、考えてみたいと思います。
遺産分割の方法
遺産分割は、遺言書または相続人間の協議等により行いますが、下記の４種類の方法があります。
・現物分割：遺産をそのままの状態で分割する方法
・代償分割：遺産を多く取得した相続人から、少なく取得した相続人に代償金を払う方法
・換価分割：遺産を売却して、現金に換えてから、その現金を分割する方法
・共有分割：遺産の全部または一部を複数の相続人の共有名義とする方法
それぞれの方法のメリット・デメリット
◎現物分割
メリット
・現物のまま、分割するため、手続が簡単
デメリット
・預貯金などで調整できない場合、公平な分割が困難
◎代償分割
メリット
・分割を比較的、公平に行うことができる
デメリット
・代償金を支払う人に、そのための資金力が必要になる
・代償金の算出方法が複数あるため、意見が分かれ、トラブルとなる可能性がある
・贈与税や所得税が発生する可能性がある
◎換価分割
メリット
・分割を公平に行うことができる
・納税資金を確保できる
デメリット
・財産を売却により手放さなければならず、また売却額が思い通りになるとは限らない
・財産の売却により、手間や費用そして場合によっては譲渡所得税が発生する
◎共有分割
メリット
・分割を公平に行うことができる
デメリット
・相続後、財産の処分について、共有者の同意が必要となる
・共有財産の相続人が亡くなり相続が発生すると、共有者がさらに増え、より複雑となる
最後に
このように、遺産分割の方法には、それぞれにメリットとデメリットがありますので、これらを踏まえて、ご自身のご事情に応じ、どの方法を選択するかを検討していただく必要があるかと思います。